防災セミナー
今日は朝から雪で、仕方なく駅まで歩いた。駅からは名古屋駅まで名鉄、会場はJR名古屋駅のすぐ目の前のホテルだ。
会場の中は席も決まっており、ネームプレートがおかれていたが、雪のためか、ちらほらと欠席されている方もいたようだ。
それでも200名近い出席者があったと思われる。午後からも100名前後の申込者があったという話しで、名古屋地区はかなり防災についての意識が高いと講師の方もおっしゃっていた。
講師は防災・危機管理の第一人者といわれる、防災システム研究所 所長の山村武彦氏。テレビなどでおなじみ、ということだったが、男性の顔は憶えないんだ、私。でも、もう記憶しましたよ。たぶんね。
阪神大震災のときのコンビニの防犯カメラの記録映像を見せられたが、すごい勢いで棚が踊り、倒れてくる。背筋がぞっとするくらい恐ろしい映像だった。
いろいろな話があったが、役に立ちそうな話を自分なりにまとめて箇条書きにしておく。
(できるだけ講師の方の表現で書くが、前後の説明がないと誤解を招くと思われる部分は補足を入れておいた。)
【災害に備える】
- 大災害は情報すら出せなくなる。応援も求めることができなくなる。
- 巨大地震に備えなければならない。M5レベルの地震に備える必要はない。
- 災害と1対1で向き合う覚悟が必要。個人個人の防災民度がカギとなる。
- 最低限死なないようにするにはどうしたらよいかを優先順位をつけて考えておく。
- 警戒宣言の注意情報が出たら、
- お風呂やバケツなどなんでもいいので、とにかく水を貯める。
- 割れ物は下に下ろす。食器は新聞に包む。
- 物を置いていない部屋に避難する。
- 危険だと思われる場所にいた場合も、とにかく避難する。
- しかし、予知はできないだろう。注意情報を出す間もなく、突発的に発生する確率が高い。
- 水、食料は7日〜10日分は必要。3日程度で復旧するものは大災害ではない。(3日分では少ない。)
- 阪神大震災では83.9%が建物、家具による圧死。水、食料不足で死んだ人はいない。
- 行政も被災する。セルフディフェンスしなければならない。
- ピアノなど重たいものは1Fにおいておいたほうが建物にとってはよい。
- 食器だなも下のほうに重たいものをしまっておく。
【防災グッズ】
- 防災グッズは車や玄関などあちこちに分散しておいておくこと。
- 大人も子供も一人一つ必要。
- 用意しておくものの中で個人的に気になったものは、
- お金20000円(コンビニが早く営業を始めることがある)
- 家族の写真(家族を探すときに役立つ)
- 保険証のコピー
- 厚手の靴下
- 手袋(手を怪我する人が以外と多い)
- 命の笛(何でもいいわけではない。遠くまで聞こえる、壁を通り抜けやすい、どしゃ降りの中でも聞こえる、タイプ(周波数)のものでなければならない。)
- ケータイ充電器 ソラねこ(充電時間を確認すること。何時間もかかる手回し式は現実的ではない。ソーラー式がよい。)
- サランラップ
- 防災グッズとして売られているものは半分くらいしか役に立たない。自分で用意したほうがよい。
- ノコギリやバールなど救助する道具も必要。
- 病院も被災する。自分で応急手当てができるようにしておく。
【災害発生時】
- 飛行機で酸素マスクがおりてきたら、子供につけてあげるよりも先にまず大人が自分からつけること。大人が意識を失ってしまうと子供も助けることができなくなる。(優先順位が大切という例)
- 火が出たときは、まず大声で「火事だ!」と叫ぶこと。消火器で消すのはそのあと。①知らせる、②消す(火が天井まで届いたら自分では消せない)、③助ける、④逃げる、の順。順番がはっきりしていればあわてないですむ。
- 災害時、車を左側にとめて(カギをつけたままドアロックもしない)・・・というのは間違い。救助車両などが通ることができるようにすることが重要。空き地や歩道などに停めるようにする。
- スマトラ沖地震の津波の映像を見ると、沖からくる波をみんなぼーっと見ていた。本当に近くに波がきてから逃げ出したが、これでは遅い。
- 地震がきたとき、たいていの人はユレが大きくなるかどうかじっとして様子を見ている。これでは遅い。
- 初期微動の間に行動すること。大きなユレが始まったときには何もできなくなる。
- 小さな地震のときでも、訓練だと思って行動するようにしておく。
- 机の下にもぐるというのは間違い。もぐっていたら助からない。すぐに脱出すること。
『防災とは、大切なものを最後まで守り抜くこと』