サンタさんって本当にいるの?

昨日の夜、サンタさんがサグラダにやってきました。


サンタさんがふとテーブルの上を見ると、サンタさん宛てのかわいい手紙とチョコレートがおいてありました。



サンタさんは「ほーっほっほっ」と楽しそうに笑うと、チョコレートをひとつ口に放り込んで手紙を読みました。



「なになに?」

「『今年は3つにしてください』とな?」


サンタさんはちょっとびっくりして口の中で半分くらい溶けかかったチョコを落っことしそうになりました。

それでもなんとか落とさずにすみましたが、チョコレート色のよだれがサンタさんの赤い服を少しだけ汚してしまいました。


サンタさんはこの子が手紙を書いた様子を想像すると、くすくす笑うように「ほっほっほっ」と小さく笑いました。


それから、手紙のつづきに『サンタさんがいるってしんじているよ』と書いてあるのを読むと、とびっきりニッコリしました。でもそれはしわくちゃの顔をもっとしわくちゃにしたようにしか見えませんでした。

サンタさんは柔らかい白いひげにもついたチョコレート色のよだれを拭きながら、もうひとつのチョコレートと手紙をポケットにしまいました。


そしてリビングのすみに飾られたクリスマスツリーの根元にプレゼントをそっと置きました。